ネタバレを含みます

推しの子まじで面白いですね。世の中には隠している設定をいきなり出して意外な展開とか銘打つ駄作が溢れていますが、この作品はちゃんと読者が考察できるように複線と情報を提供している。
というわけで14巻までの内容で何となく結末が見えてきたので考察してみました。


結論


早速私の結論です。人によってはネタバレ含むので気を付けてください。







結論
「アクアが刺されて15年の嘘は制作中止になる」







解説。まず制作中止について

「アクアが刺される」「15年の嘘は制作中止」をそれぞれ解説するがまずは制作中止について説明します。
第五話で【映画監督】編インタビューという差話で15年の嘘という作品について以下のように述べられています。

15年前にポシャった脚本のセルフリバイバル

優秀な脚本家の力で普遍的なエンタメに仕上がった

孫みたいなもん

推しの子1巻


作中で触れられているポシャった作品は、「15年の噓」撮影時期に「B小町のドキュメンタリー」が14年前にポシャったと挙げられている。「15年の噓」撮影時点で14年前なら公開時期を考えると「ドキュメンタリー映画」が15年前という条件に合致しそうだがいくつか腑に落ちない点がある。


①15年前にポシャった脚本
まず映画のジャンルとしてドキュメンタリーに脚本があるのかという違和感。
さらに監督は、本物を撮る・嘘吐いたら撮るのを辞めるという条件で撮影を引き受けている。加えて「俺の前で演技なんかしようものなら速攻やめにする」と言っている。これらを勘案して「B小町のドキュメンタリー」に脚本があったとは思えない。

⓶セルフリバイバル
仮に「B小町のドキュメンタリー」に脚本があってそれをリバイバルしたとする。でも「15年の嘘」にはB小町の裏側以外の劇団ララライでの愛憎劇、アイの生い立ちなど加筆部分が多すぎる。これではせいぜい言えてもリメイクではないか。リメイクでも内容が異なりすぎる。

③優秀な脚本家、普遍的、エンタメ
13巻から撮影している「15年の噓」は脚本・監督が五反田氏だ。脚本にアクアが関わっているとしても自分含めて「優秀な脚本家」というだろうか。また普遍的とは「広く行き渡るさま。 極めて多くの物事にあてはまるさま」であるが、愛憎劇や小児性愛者による犯罪行為が多くのことに当てはまるとは思えない。加えて、エンタメとはエンターテインメントの略式称で人々を楽しませてくれる娯楽やサービスの事であるが、「15年の噓」は楽しませる内容ではなく問題提起だろう。

④孫みたいなもん
監督はアクアから父親とみられているかもしれないと言われて刺さっている描写がある。この頃の監督は30歳くらいなので、1~2歳の子はちょうどあり得そうな時期。東京ブレイド編でアクアが倒れた時も「お前のパパじゃないんだが」と言っていたが「パパじゃないおじいちゃんだ」となるのもおかしい。


これらの違和感を合算すると、13巻から撮られている「15年の噓」がポシャってそこから15年後にセルフリバイバルしたと考える方が自然な流れだ。
この結論で気になるとしたらインタビュー時点の監督は60歳くらいになるはずなので、年齢にしては見た目が若いなということくらいだろうか。

解説。アクアが刺される

これに関してはちょっと遠回りをして考えないといけない。これはアクアの復讐方法は何かということが関係する。
結論から言うと「犯人の被害者になる」ということが復讐方法だ。
「見つけて殺す」というはっきりとした目的がプロローグから掲げられているがこれのせいで「殺される」という選択肢を視聴者が見なくなる。選択肢が限定されることで、どうやって見つけるのかどうやって殺すのかばかりに好奇心を抱く。

しかし冷静に考えて欲しいのだがアクアが犯罪者になるとその周辺がすべてに影響がある。ルビー、有馬かな、MEMちょ、黒川あかねも関係の深いタレントとして一緒にバッシングされる。特にルビーは家族なのだからアイドル継続は絶望的。やるなら事故や完全犯罪か自殺に追い込むかしかない。それはそれでまた違った作品として楽しめそうだがどれもレベルが高く、相手がわかっていない状況で計画を立てることはできない。父親=カミキ=犯人ということもまだ確定していないことを忘れてはいけない。

これらの状況を踏まえて、アイの隠し子スクープについてルビーと言い合った後のアクアの発言を見てみよう。

例えば殺害で復讐を果たしたとすると、
「俺がいなくなった後(=復讐を果たして犯罪者として捕まった後)もお前がこの世界(=芸能界)でやっていく為には」  となるわけだが、アイと深い関係があることが世間に知れてしまっては復讐の利害関係者となりルビーはやっていけない。 完全犯罪などのばれない方法での殺害だとすると「俺がいなくなった後」というのが違和感ある。

これが自分が被害者となる復讐方法だと、
「俺がいなくなった後(=殺された後)もお前がこの世界(=芸能界)でやっていく為には」 
となる。嫌っていれば死んでも悲しまないし、世間は母も兄も殺されたアイドルとして同情されるだろう。


次にタイトルについて。
推しの子という言葉に2つの意味があることをインタビューで述べている。
TSUTAYA
またタイトルは二重かっこ|【】| で囲まれているがこれも意図的であることも触れている。
その理由は明言されていないが上記のようなダブルミーニングを表している可能性は高い。

こうなると「推」「子」のデザインから何か意味がないか考えたくなるものだ。
「推」は手偏が不自然に切れていることが気になる。
「手を切る」というのは、

関係を絶つ。縁を切る。多く、悪い関係・男女関係を断ち切る場合にいう。

https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E6%89%8B%E3%82%92%E5%88%87%E3%82%8B/
アクアは犯人を殺すと言って物語が始まった。それは見方によっては関係を断つことであり推のデザインとこの物語がリンクしているとも言える。
そして「子」は一が了の字を貫いているように見える。了は手のない子どもを意味する漢字である。手を縛られた子供をナイフで刺すとこのデザインとも一致する。これらを繋げると

「推しのアイドルの子どもと関係を断つために縛って刺す」
となる。もし犯人がカミキなら、アイの子どもであるアクアかルビーを刺すとこの構図が成り立つ。

これらはまぁちょっとこじつけ感があるが、実はこれ以外にもこれを匂わす描写がある。
この二重かっこは|【】| 漫画内でも使われている。それはある特定の話数だけこれで囲っている。
特定の話数とは

第二話~第十話、第十九話、第二十九話

である。例えばこんな感じ↓
こんなことされたらなんかメッセージを感じちゃうよね。
ダブルミーニングなのだとしたら通常の内容とは別のメッセージを読み取らないといけない。実は先に述べた監督のインタビューも二重かっこ|【】|で囲まれた話。すべての話でダブルミーニングが読み取れたわけではないが、怪しいのは2つある。
インタビュー②
この最後のコマ、おっちょこちょいのルビーが醤油をこぼしてミヤコさんにヘルプの電話をしている可愛いシーンのようにも見えるが、この醤油には違和感がある。
そう、この醤油は未開封なのだ。キッコーマンの製品サイト検索してびっくりしたんだけど、まんまこの醤油。
てことは洋服についてる黒い汚れって血だよね。誰の血までかはわからないけど見ようによっては刺されて破けているようにも見える。ミヤコさんがルビーとアクアのマネージャーになったのは「15年の嘘」付近。

次にインタビュー⑤
「天才だってナイフで刺されればお陀仏です」→「あーくんにおこられる」
このリアクション、アイを崇拝するアクアのことを慮っているように見えるんですが、ダブルミーニングだとしたら面白いですよね。
このインタビューは有馬が「天才役者」として有名になってからされていることが冒頭でわかります。14巻で有馬の売り出し方の話がありましたがそれを考えるとB小町を卒業してから数か月~数年後のインタビューって感じなんですよね。

この他に、ルビーはアイを超えるアイドルになる、今後カミキとの対決は避けられない流れ、カミキは人を使って攻撃する、アイを超える存在を認めない熱狂的なファン(ニノ)の存在なんかを足すと「ルビーがカミキの教唆でニノに狙われる」とい流れがあると思うんですよ。
そこで登場するのがアクアはピエよんさんに成りすます能力で物まねが上手いという伏線。双子のルビーに成り代わることで身代わりとなって刺されるのではないかなと。
これでニノは逮捕、教唆のカミキも逮捕、賠償はカミキプロダクション、全部失って逮捕されたカミキに復讐完了って展開じゃないかなー。



これらの違和感をまとめると
「カミキがニノを使ってルビーを襲撃することを計画。その計画に対してアクアはルビーに成り代わって代わりに刺される。15年の嘘は制作中止。体を張った犯罪の立証によってニノとカミキを逮捕に追い込む」
て展開じゃないかな。


ちなみに

刺される展開でもアクアは死なないと予想。
有馬かながひっぱたいて現世に返してくれるフラグ回収の展開と幼稚園の先生の嬉しそうな顔が数年後に元気なルビーとアクアを彷彿とさせるので、アクアは元気に復活すると思います。
どんな展開になるのか楽しみだ!

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