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基本情報
(引用元:公式サイト
)
有馬公生 世界的なピアニストを夢見ていた母の早希に鍛えられ、天才的なピアニストに成長するが、その正確無比な演奏は「機械仕掛け」「母親の操り人形」と揶揄される。コンクール直前に母が死去し、それ以来自分の弾くピアノの音が突然聞こえなくなるトラウマを抱えている。 |
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宮園かをり 天真爛漫、奇想天外、時には喧嘩上等。ジェットコースターのような性格。ヴァイオリニストであり、演奏スタイルは個性的。楽譜を自分なりに解釈して演奏し、その情熱的な演奏は多くの聴衆者を虜にする。 |
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澤部椿 有馬家の隣に住む幼なじみで、公生を弟のように思っている。ソフトボール部に所属するスポーツ少女。ピアノをやめてしまった公生のことをずっと気にかけており、公生が立ち直るきっかけを探している。 |
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渡亮太 公生・椿の幼なじみ。サッカー部部長でモテモテの女好き。宮園かをりに好かれていることを喜びつつ、可愛い女の子に目がない。軽薄と思われがち。 |
相変わらず公生に嫌がらせをする藍里凪。指導する公生の手を潰そうとします。
「楽譜の指示通り弾かないなんて勝つことを放棄した人間のエゴです。」
「楽譜は神じゃないよ。完璧でもない。人間が産み落としたとても感情的なものだ。だから、しがらみのようにつきまとう。」
「そんな甘っちょろいこと言ってるから、神から人間に落ちちゃうんだ。」
藍里凪は昔の公生の演奏の方が良かったと考える人みたいです。
渡を待ち伏せしていると言う宮園かをりだが、渡りを呼びに行こうとする公生を引き止める。
迷子を送り届け、その子のお母さんが心配していたことに自分を重ねて「お母さんやお父さんを悲しませたらだめだよ。」と言う。徐々に悪くなっていく体に弱気になってきています。ジュースを受け取ることもままならなくなっています。
かばんを学校に取りにいきますが、本当は持ってきていない。学校には行っていなかった。病院を抜けだしてまで作った一日を、公生と過ごしたかった宮園かをりは
「君は忘れるの?学校を探検した女の子を、一緒に迷子を助けた女の子を、病院を抜け出して待ってた女の子。君は忘れるの?」
「忘れない。死んでも忘れない。」
「うん。やっぱり君でよかった。」
この時公生を待っていたと言う宮園かをり。そして、帰り道に星空を見上げ涙する。
学校では成績上位者であるが、公生とのレッスンでは褒められる事がなく不満が溜まっていく藍里凪。しかも、高度な指摘を公生自身はあっさりとこなしてしまう。
耐え切れず、逃げ出す藍里凪とそれを追う公生。神社の石段で丸くなっている藍里凪に、芋をちらつかせ懐柔する公生。屈しないと決めて秒で屈する藍里凪。
芋を食べながらピアノを始めた理由を公生に語る藍里凪。藍里凪にはヒーローがいて、その人がピアノを始めた事がきっかけで、追いかけるようにピアノを始める。でも、そのヒーローは他の人に夢中で、しかもそのせいで暗闇に落ちてしまったという。だから、藍里凪のピアノで「私がいるんだ」て気付かせたいという。この辺りが公生に近づいた理由のようです。
「有馬先生は好きな人いないんですか?」
「いないよ。」
「嘘です。いるって顔に書いてあります。」
「そんなはずないよ。だってその人は、僕の友達を好きな女の子なんだ。」
「それって諦める理由になるんですか?愛より友情ですか?陳腐です。」
「うんそうだね。だけど僕にはそれが精一杯なんだ。」
もう公生は宮園かをりが好きだということを受け入れつつありますが、まだもう一歩踏み出せないでいるようです。この公生の姿が自分に似ていると感じる藍里凪。
また別の日に宮園かをりのお見舞いにいき、藍里凪に指導していることが知れ渡ります。藍里凪の策略により、キスマークが付いた袖も見られてしまいます。
突然怒り出す宮園かをり。「まだ時間があると思ってるの。あっという間に・・・」そう言いかけて涙をこぼします。
その夜、また病室を訪れる公生。昼間の宮園かをりが病気に侵された母の姿に似ているが、必死に似ていないと言い聞かせる。
これは公生が読んだ「いちご同盟」という本の一節で、宮園かをりも入院中に読んだようです。その一言を聞いて、公生は何かを察したようです。
武士のヒーローは公生ですから、公生というヒーロー像が崩れてから武士はスランプに陥っています。大好きなお兄ちゃんを苦しめた公生が許せずに、相座凪は嫌がらせをしていたんですね。けれど、公生と関わっていく事で、どこか自分に似ている公生との時間が楽しくなっていきます。この似た者同士の二人がどんな関わりを持っていくか期待です。
<新発売!四月は君の嘘Coda>
収録内容:全5篇
①有馬公生の初公演の日「夏の夕暮れ」「夏の幻」
②凪と三池のその後がわかる「2年後」
③宮園かをりの思いを明かす「夏のなごり」
④井川絵見の学園生活を描いた「秘密結社KKE」
これまで宮園かをりの公生に対する思いは、ただの憧れなのかそれ以上の感情なのかは曖昧で、その行動言葉しか描かれて来ませんでしたが、今回は言葉として描かれてきました。宮園かをりにとっても、公生は特別な存在となりつつあるようです。そして、公生もまた宮園かをりが好きだということを受け入れつつあります。藍里凪が相座凪だったとわかり、人間関係が絡み合い始めたので、次の話でどうなるか楽しみです。
<本作は完結済みです>
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・第17話の感想・相関図はこちら