世界報道写真展2021感想。多くの人に見てほしいと思った

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東京都写真美術館で開催されている、世界報道写真展へ行ってきました。2020年は本当に沢山のTopicsがあって、見応え抜群でしたので多くの人の2020年を振り返る機会になってほしいと思いました。2020年はCovid-19だけじゃなくて、本当に多くの社会問題が浮き彫りになりました。それを忘れてはいけません。

世界報道写真展とは

ドキュメンタリー、報道写真の展覧会です。毎年、1月~2月にかけて主に前年に撮影された写真を対象にした「世界報道写真コンテスト」が開かれ、国際色豊かな国際審査員団によって選ばれた入賞作品が「世界報道写真展」作品として、世界中の約120会場で展示されます。

https://www.asahi.com/event/wpph/about.html

という、まじりっけ無しの現実を切り取った写真の展示です。本当にこんなことが起こっているのかと目を疑いたくなるような事象、絵画のような美しさと非現実的現実、直視したくない辛さや問題、本当に様々な瞬間が切り取られていました。そして、やはり現実に起きていることなのだと思える点がどの写真も聞き覚えのある話題であるということです。日々のニュースで取り上げられ目や耳にしているものばかり。そのニュースをもっともっと当事者に近い目線で捉え、訴えかけるメッセージ性の強いものばかりでした。たとえばこれ。

白人による黒人差別でGeorge Floydさんが死亡した事件で大規模なデモ(BLM運動)へ至った。その時の写真である。比較的安全な日本で生きている私にはこれが映画のワンシーンにしか見えない。でもこれが現実なのだと受け入れなくてはいけないのだと考えさせられる。この報道写真のように、「現代社会の問題」、「一般ニュース」「環境」「自然」「長期取材」「スポーツ」「スポットニュース」「ポートレート」の部門で受賞した上位作品が展示されています。解説(コメント)付きの写真を、一つ一つじっくり見て回る時間はとても多くのことを感じさせてくれました。とてもおすすめの展示会です。

残念?喜ばしい?

残念なことなのか、喜ばしいことなのか、ちょっと言葉に困りますが実際の展示作品の多くはWorld Press Photo(公式)で紹介されています。世界報道写真展自体は1000円を支払って入場します。でも写真そのものはTwitterにUpされています。複雑・・・。
そりゃ報道写真ですから「作品」ではありません。報道としての意味、本分を理解していればこのギャップは理解している人が多いでしょう。
どちらも見た私から言わせてもらうと、現地で見ることの意味はすごく有ると思いました。やはりネット上で見る画像は、どこか他人事で熱量が足りない。恐らく写真(現実)と向き合うには余計な情報が付加されるんでしょうね。加工されているんじゃないかとか、広告とか、関連情報とか。それらが無い状態、コメント付きの展示室の大きなパネルで写真と向き合う時間を大切にできるかどうかはとても大きな差に感じました。なので現地での気持ちを反芻するためのTwitterと考えるといいかもしれません。

とはいえ、感想を共有したい!

現地で堪能したあとは、何がどう感じたかを話したい!というわけで、とくに気に入った報道写真についてあーでもないこうでもないと感想を言えたらと思います。まだ展示会に行っていない人は、ぜひ現地で自分の考えと向き合ってからみていただけますと幸いです。








鳩。”COVID-19パンデミック、ドバトと彼と家族の生活記録”とのこと。もうね、ほんとほっこりする。展示会ではこれと一緒に何枚か並んでいるんですが、娘さんのあの顔は本当にいい表情でした!笑。なにより、この写真は後ろからひょっこり顔を出すつがいの存在にとっても物語感じます。二羽でどんな会話があったのか、ドバトは彼に何を語りかけているのか想像が捗る一枚です。

イナゴの大群に畑をやられた。一枚目がもうゲームの世界感。綺麗、かっこいいとさえ感じさせる。そして二枚目で「かっこいい」と思った自分の他人事すぎる感想に罪悪感を抱く。せめて、この写真展の収益が彼の生活の支えになるよう収益が届いてくれたらと願う。

タール火山噴火。これを見たときに、どんだけ厚い火山灰に埋もれているのかと目を疑った。そして、それでもなお灰を降ろしてまた住めるようにしようとする前に進もうとする力を感じた。タール火山は34回も噴火する活発な火山だそうな。その情報を聞いてしまうと「なぜこんな過酷な」場所に住み続けようとするのかと思ってしまう。しかし、日本も地震や洪水、噴火だってよく起きる。それなのに私は日本に住んでいる。人生の背景を全く無視して勝手な気持ちになったことを恥じた。

カリフォルニアアシカはフェイスマスクに向かって泳いでいく。どうみてもCG。そう思って見てしまった。しかし本来ならば、自分勝手な防衛本能で危害を与えてこない他者を巻き込もうとしている人間の傲慢さを顧みて、環境問題への懸念を抱くことが必要なのだろう。しかしどうみてもCGだ。そう何度も心の声が行き交った。

他にも、もっともっと良い写真がありましたね。朝日新聞による12ヶ月を振り返るMovieも全部見ましたが、去年のこととは思えないくらい沢山の出来事がありました。これを思い返す機会が持てた本展はとても最高でした。

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